日本で満洲と呼ばれる地域は、満洲国の建てられた地域全体を意識することが多く、おおよそ、中華人民共和国の「東北部」と呼ばれる、現在の遼寧省、吉林省、黒竜江省の3省と、内モンゴル自治区の東部を範囲とする。 この地域は、北と東はアムール川(黒竜江)、ウスリー川を隔ててロシアの東シベリア地方に接し、南は鴨緑江を隔てて朝鮮半島と接し、西は大興安嶺山脈を隔ててモンゴル高原(内モンゴル自治区)と接している。南西では万里の長城の東端にあたる山海関が、華北との間を隔てている。 広義の満洲としては、モンゴル民族の居住地域であるが満洲国に属していた内モンゴル自治区の東部、「東四盟」と呼ばれる赤峰市(旧ジョーウダ盟)、通遼市(旧ジェリム盟)、ホロンバイル市(旧ホロンバイル盟)、興安盟が含まれることが多い。 また、外興安嶺(スタノヴォイ山脈)以南、黒竜江以北、ウスリー川以東のロシア領の地域を外満洲と呼び、場合によってはこの地域をも含むことがある。外満洲は満洲と同様に、ネルチンスク条約(1689年)で清朝領とされたが、その後のアイグン条約(1858年),北京条約(1860年)によりロシアに割譲された。外満洲を含めた面積は、約1,550,000km?に及ぶ |